東大生の中学時代の勉強法は他の生徒と何が違うか
東大生は天才だとか、頭の回転が速いとか、もともとの才能が違うんだと言われることも多いですが、全員が全員天才というわけではありません。たしかに、東大に合格する人の中には、何でもすぐに覚えられるような天才もいるかもしれませんが、ほとんどの人が努力して東大に合格しています。
また、東大に合格するような生徒はほとんどの場合、小中学校時代から勉強への姿勢や取り組み方が違います。では、具体的には何が違うのでしょうか?
東大生の中学時代の勉強法は、高校受験の勉強をするときの良いお手本になります。
また、これは学習の作法の基本になる部分でもありますので、今回は東大生の中学時代の勉強の土台になっている考え方を、一般的なの生徒の勉強への考え方と比較しながらご紹介します。
東大生は中学時代から毎日朝から晩まで勉強している?
東大生と聞くと、中学時代から一日中勉強づけで勉強量もびっくりするほど多いというイメージがあると思いますが、本当にそうなのでしょうか?
東大生が全員、勉強時間も勉強量もとてつもなく膨大であるというわけではありません。中には高校3年生から本格的に受験勉強を始めて東大に合格できる人もいます。
東大生になる人とそうでない人との違いは、勉強時間や勉強量だけの違いではありません。勉強に対する考え方やちょっとしたコツの違いも大いに関係してきます。例えば、効率的に覚えられる暗記法や、ノートの取り方などです。
暗記法やノートの取り方などの、東大生の勉強方法やコツは、自分で考えて身につける場合や親や塾から教えられる場合など様々ですが、根っことなる部分に欠かせない考え方があります。
東大生と普通の生徒の「やりました」の違い
学校の宿題が出されたときに、先生に「宿題はちゃんとやってきましたか?」と聞かれることがあると思います。
たいていの生徒は、その範囲の問題をすべて解いて丸付けまで終わっていたら「やりました」と言うと思います。
しかし、東大生になる生徒の「やりました」はそうではないのです。
東大生になる生徒が「やりました」と言うとき、テストでは見事に全問正解します。その範囲をすべて暗記しているのです。これに対し、普通の生徒では「やりました」とは言いながら、まず満点はとれません。
間違えたりわからなかったり、時間内に解けなかったりします。
この違いはなぜ生まれるのでしょうか?
それは、東大生と普通の生徒が言う「やりました」の意味が違うからです。
東大に合格するような生徒にとって「宿題をやる」というのは、「その範囲の内容をすべて暗記して、時間内に全問正解できるようにする」ことです。そのため、できなかった問題はできるようになるまで繰り返します。
これに対し、普通の生徒にとって「宿題をやる」というのは、「一通り問題を解いて、丸つけをしたあと間違えていたら答えを写すこと」なのです。
普通の生徒の「やりました」には、「できるようにする」というステップが抜けています。
学校の授業では勉強への取り組み方は教えてもらえない
このような取り組み方の違いが生まれてしまう理由は、学校では勉強のやり方をしっかり教えてもらえないからです。
中学の授業は基本的に、学校の教科書に沿って必要な学習内容を指導するようになっています。英語の単語や英文法、数学の公式などは教えてもらえますが、効率的な暗記法や、どうすれば計算が速くなるのかなど、具体的な勉強方法は教えてもらえません。
この結果、東大生になるような、教えてもらえなくても自分で気づく生徒、レベルの高い塾に通っている生徒だけが、「できるようにする」ことを意識して勉強できるようになっていくのです。
東大生を多数輩出する塾の指導方法
東大合格者がたくさん出る進学塾ではその事項を「覚えること」、もう少し言えば、「テストで点をとること」を目的に、勉強の取り組み方も指導しています。
テストで点をとるためには覚えなければいけませんから、難関校合格を目指すSAPIXのような塾では「自然に覚えるまで繰り返す」カリキュラムを組んでいます。暗記法などの勉強のやり方から指導されているのです。
生徒もテストで良い点を取りたいので、覚えようという意識が強くなり、同じ書くにしても正解できるかにこだわって、覚えるために書いています。ふだんからテスト形式の勉強をしているといっても良いでしょう。
つまり、勉強するときにその範囲の内容をただ解くだけではなく、「できるようにする」のを意識することが大切なのです。
これが、東大生になる生徒は自然にできています。東大に合格できる人とそうでない人の違いは、勉強量や勉強時間だけではないのです。
まとめ
このように、ほとんど東大生が、元から天才だから東大に合格できたわけではなく、勉強量や勉強時間がとてつもなく膨大というわけでもありません。勉強の取り組み方が違うのです。
東大に合格するするような優秀な生徒にとってはごく当たり前のことですが、できていない生徒がとても多いです。これまでに意識できていなかった人は、これを機にぜひ意識するようにしてみてください。
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